北海道ライフセービング

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皆さんは日本で水死者が一番多い都道府県をご存知でしょうか?その答えは、北海道です。警察白書を見ていない人にはまず当てられないと思いますが、小樽周辺(日本海側)では8月上旬の"ごく短い真夏"に道路が大渋滞する程、各海水浴場が大変に賑わいます。気温はそれなりに高く真夏なのですが、水温は20度そこそこの冷たい海水で、夏が短く気温も低めのために小学生が泳ぐのはビニールハウスで囲ったプールの中だと言う。更に子供の頃に海に行くのはたまのキャンプ程度で、ましてや大人になるまで海の中で泳ぐという機会など殆どなかったとしたら...残念ながら、北海道は雄大な自然の美しさと美味な食べ物※とは裏腹に、実は海難事故と交通事故がとても多い危ない場所でもあるのです。ちなみに交通事故の原因は、道路事情が良過ぎるために道民が80km以上で一般道をかっ飛ばすのが当たり前で、どこまでも続く真っ直ぐな道のために、安心してよそ見をしたり、交通機関が基本的に車のために飲酒運転も日常茶飯事で、ひと度交通事故が発生すると大事故になるケースが多く、必然的に死亡事故も多くなるという訳です。

※小樽の寿司は以前から有名ですが、今は回転寿司です。
ローカル曰く、回転寿司が数多く開店しために、互いに張り合って、結局格安で上ネタを堪能できると言う訳です。私が連れて行ってもらった店は、皿の値段は、120円と220円のみ!
ボタン海老、生ホッケ貝、北海だこ、ヒラメ縁側、活イカ、中トロ、生ウニ、アワビ...etc。お昼だったので、アルコホールは無しだったが、お腹一杯お寿司を堪能して、会計は男3人で、3500円余り。小樽に行かれたら、運河より回転寿司なのです。

しかし、そんな北海道にも日本ライフセービング協会にも加入されている北海道ライフセービングクラブ(クラブ員総数62名)があります。
札幌から高速道路で僅か20分足らずで着ける小樽や直ぐ近くの石狩海岸がメインビーチです。そのクラブのまとめ役であるライフセーバーの森井君と出逢ったのは、今年3月末にハワイマカハで行われたハワイアンライフガードアソシエーションによるマリンジェットレスキュー講習会でした。
まだ北海道では溺水事故防止の認識が低く、ライフセービングの予算も配置人数も少なく、その上で溺水事故が多い現実の中で、少人数でも機動的に救助活動が可能なマリンジェットレスキューに、森井君らは救いの道を託したのでした。今後の森井君らの活躍とクラブの更なる発展により、少しでも北海道の事故防止に貢献されることを陰ながら確信しています。

なお、老婆心ながら、今後日本においても飛躍的に導入されるであろうマリンジェットレスキューですが、発案者の一人でもあるハワイノースショアの重鎮テリー・アフエが言うように、第一にジェットのドライバー自身が海・波に熟知したWatermanでなければ、折角のマリンジェットも力不足になるばかりか、ジェットが凶器と化すことを付け加えておきましょう。

先月、波情報の仕事で北海道に出張する機会がありました。
実はいま北海道ではサーフィングがかなりのブームなのです。サーフィングアイテムを扱う量販店も既に札幌に4店舗もあり、スノーボードショップが突如夏にサーフボードを置きだす始末だそうです。

私が視察したときも、太平洋岸の苫小牧の浜厚真(はまあづま)ポイントには、オンショアグチャクローズだと言うのに、数十人のパドリングさえままならないテケテケサーファーがインサイドにはまっていました。
『マジかよ~!』こんなグチャグチャで真茶色な波で、本州なら入っているサーファーはまず見かけません。聞けば、サーファーが多いときには数百人にもなって、サーファーは沖に向かって三列でとても混みあい、真夏は早朝3時過ぎから海に入って、その後ネクタイを締めて出勤する社会人サーフジャンキーもいるし(北海道は本州より緯度が高いため日照時間が長く朝3時過ぎに明るくなる)、また真冬の頭の中が割れんばかりに痛む水温数度の極寒の海でさえ、雪積もる真っ白なビーチを掻き分けて、モジモジ君状態にウェットスーツに身を包みながらも波乗りする猛者も数多くいると聞きました。

かのスノーボードプロの玉井太郎君でさえも、真冬でも波が良い時には、山やスキーゲレンデには行かず波乗りをするそうです。これから北海道でもウェットスーツの更なる改善改良と地球温暖化に伴う水温・気温上昇により、シーズンを問わずマリンレジャーに勤しむ道民が増え続けることは必然でしょう。
よってライフセービングの必要性と体制強化も更に強く叫ばれると思います。溺れている!との通報で、ボードレスキューするためにパドルアウトしたら、何と、アザラシ君だったりしてね?

今北海道は、本土の比でない未曾有の経済不況に陥っています。しかし、海を愛するサーファー・ライフセーバーのハートは、すこぶる熱いです!いつの日にか、北海道のWaterSafetyが、道民の自慢となるように、今後の北海道ライフセービングクラブとサーフィンアソシエーションとの連携と協力・活躍を祈りたいと思います。

最後に、NYのテロ事件を札幌のビジネスホテルで偶然にも生中継画像で見ていて、かつてない程にからだを震撼させた者の一人として、犠牲者の皆様と、ビル倒壊の危険を承知の上で救出活動中に殉職された、"Hero"と呼ぶにもあまりにも悲し過ぎる300余名の消防隊員とそのご家族の皆様に、心から、心から、お悔やみを申し上げたい。
レスキュー(ライフセービング)とテロリズム。今回の北海道出張は、北海道の極寒の水の冷たさよりも更に印象深いものとなりました。

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